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正しく間違いなく伝えるには、くどいくらい細かく指示を出す。

公開日:  最終更新日:2016/09/14

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日本人の美徳は「あいまいさ」や「あうんの呼吸」など、昔から相手の気持ちを察して行動するのが、当たり前のように言われてきましたが、最近は事情が違ってきているようです。

言われた事しかできない

ナビ美は小学生を対象とした料理教室を不定期に開催しているのですが、調理後の子ども達に「机の上を片付けて」と声をかけると、調理台の上に出されていた調味料などは片付けられているものの、調理台は汚れたまま、床の上にはこぼした野菜などがそのままになっていた事がありました。

子どもだけではなく、最近は大人になっても上記の子ども達のような行動をする方が多いです。ナビ美もマンション共用廊下に屋外用のテーブルセットを出されている方に、

「共用廊下は、私物を置いてはいけない規則になっておりますし、テーブルのような大きなものは非常時に逃げ遅れることにも繋がりますので、片付けていただけますか?」とお願いしたところ、テーブルは片付けられたものの椅子はそのまま残されていた事がございました。

確かにナビ美は「テーブル」と言ってしまいましたが、「私物を置いてはいけない」の方を聞いていなかったのだろうか?「聞いてなかったことにして椅子はわざとだされてるのかしら?」と、

複雑な気持ちになりましたが、頼まれた側から見ると「言われた通りに(テーブルは)片付けたのに、(椅子も片付ける)とは聞いていない」と思われたのでしょう。

昔の常識は今の常識ではない

先日、一部のマスメディアで報道されていたのですが、ある自治体や学校によると教室の掃除をPTAや外部業者が代行し、子ども達は掃除をしないという学校があるのだそうです。

子どもの頃に掃除をしないで教職についた方が、自分自身が掃除の仕方を知らない為に子ども達に掃除の仕方を指導する事ができず、「掃除の仕方DVD」を見て勉強する時代なのだそうです。

教えられた事しかできない

「一を聞いて十を知る」という察しが良い人の事をさすことわざがありますが、こういう方は最近ではかなり「特殊な人材」ということになるようですね。ですから、指導する側も「自分の常識は相手の常識ではない」という事を肝に銘じ、対応する必要があります。

くどいくらいに細かい指示を出す

年の若い方や経験不足の方、技術、経験レベルに格差がある相手と話をする場合は、「そこまで言わなくてもわかります」と相手に言わせるくらいの丁寧な指示を出すようにしましょう。「言わなくてもわかるでしょう」という期待は持たない事がポイントです。

基本は4W1H1Sです

細かい指示の出し方については、以下のポイントを押さえて話すようにすると、指示漏れがなくなるでしょう。

what:(作業内容)何をするか
何をどの程度の範囲まで作業するのかを具体的に指示します。

who:(単独ORチーム)誰とするか
一人で行うのか、誰かとするのかを具体的に指示します。

why:(目的)何故しなくてはいけないのか
目的を知らせる事で責任感が芽生えます。

when:(期限)いつまでにすることなのか
日時を明確に提示して指示します。

how:(方法)どうやってするか
規定の方法がある場合はやり方を具体的に指示します。お任せする場合でも、放任せずに、定期的なチェックを入れることが必要です。

spare:(代替案)
万一、出来なかった場合、どうするかを考えておきます。「任せた仕事だから、自分で何とかするだろう」と任せきりにしておくと、「出来なかったので、やってません」という事もありえます。

先ほどのナビ美の失敗談をこの4W1H1Sで言い換えてみると…

(why)廊下は共用部です。個人的な私物は置いてはいけない規則になっていますし、他の方のご迷惑になりますので

(when)1週間以内に

(what)廊下に出されている○○さんの私物を全て

(who)○○さんが

(how)片付けてお部屋の中に入れていただけますか。

(spare)期限を過ぎても片付いていない場合は管理人室の方で預からせて頂きます。

の様になります。

上司⇔部下の場合、上記の6ポイントに気をつけることで明確な指示を出す事ができ、聞き漏れもなくなります。明確な指示を受け、実行する事を繰り返す事により経験値が深まり、将来的に的確な判断が下せる自立した人材を育てられる事に繋がります。

ライター:マンションナビ美
不動産系会社勤務を経てフリーで活躍。自身も分譲マンションのオーナーとして、大規模修繕や、理事会役員を経験する。実体験からマンション業界を分かりやすく解説する。

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