マンションの駐車場を外部に貸すことのデメリット
分譲マンションに必ず設置される駐車場ですが、駐車場きちんと埋まっていますか?総戸数100%~60%などのように、かなり駐車場設置を減らしているマンションも最近は増えているようです。
立地環境により、100%車を保持されている場合もあれば、都心部などはどんどん車所有者は減っているそうです。ナビ美のマンションも友人のマンションも駐車場空き率が少々ございます。
修繕積立金の収入源として見込まれる駐車場利用料金
さて、この駐車場の空き問題。何が問題なのかと申しますと、駐車場の利用料金は管理費や修繕積立金の収入源として見込まれて計算されているということです。
仮に1ヶ月1万円で駐車場契約をしているマンションの駐車場設置台数が20台で、半分の10台が空いているとすれば10台×1万×12ヶ月=年間120万の赤字が発生しているということになります。
ということは120万円を何かで補填しなくてはマンション運営が成り立たないという事です。このマンションが総戸数20戸とすれば、年間6万円、月額5000円の管理費の値上がりという事に繋がります。
駐車場を外部に貸すことのデメリット
既に駐車場として存在するものを無くしてしまったところで収入は得られず。次に皆様が考えられるのは「外部貸し=入居者以外の方に駐車場の使用を認める」事です。
最近はカーシェアリングやコインパーキングなど、月極めで契約するのは違った選択肢もありますのでこういったものの導入を検討される管理組合の方も多いようです。
しかし、ナビ美はマイカー所有者として過去のトラブルを踏まえ以下のデメリットを提示させて頂きます。契約者専用と書かれていても、知ってか知らずか、必ず誤って(わざと)指定されていない場所に駐車をする人がいるのです。
入居者の場合や月極としている場合は、管理会社が連絡先をご存知なので何とか対応が出来るかもしれませんが早朝や夜間の場合、どうすることも出来ないでしょう。ましてコインパーキング貸しとして誤駐車された場合は、どうしようもありません。
そして明らかにセキュリティーが劣化します。一時的に収入は増えるかもしれませんが、契約者の増減により収入が不安定になる予算計上はいかがなものでしょうか?目先のお金にとらわれず、駐車場外部貸しにはデメリットがある事を踏まえてご検討ください。
ライター:マンションナビ美
不動産系会社勤務を経てフリーで活躍。自身も分譲マンションのオーナーとして、大規模修繕や、理事会役員を経験する。実体験からマンション業界を分かりやすく解説する。