【管理組合必見】防災訓練の参加率を上げる3つの方法
近年では、全国的に大規模な地震が相次ぎました。現在でも大勢の方が避難生活を続けており、強い余震による二次被害の恐怖に耐えている状況です。
そうした状況を受けて、全国的に防災訓練の重要性が再認識されるようになりました。ですが、「自分だけは大丈夫」という意識があってか、防災訓練の参加率につながっていないのが現状です。
平成23年に起こった東日本大震災では、日頃から居住者同士に連帯感のあるマンションにおいて安否確認といった災害対応が迅速だったという報告があります。居住者同士の連帯感が、自分や周りの方々の命を助けるきっかけになり得るということです。
今後、南海トラフといった大型地震が予想されている地域もあります。防災訓練は実際に地震が起こった際に、どのような対処を行うべきかを学べる絶好の機会です。
どうしたら防災訓練の参加率を向上させることができるのでしょうか。今回は、マンションを対象とした防災訓練の参加率を上げる方法についてまとめました。
日頃の活動を通して、居住者に顔見知りをつくる
防災訓練を実施しても、まだ参加したことがない方も多くおられることでしょう。そのような場合は、居住者同士でコミュニケーションを取る機会がないといった状況だと考えられます。
改めてマンションの住んでいる方々に、あいさつする機会などといったつながりを築く機会があるかどうかを確認されてはいかがでしょうか。まずは管理組合の方が積極的に他の住民の方とコミュニケーションを取ってください。
すぐに実施できる交流イベントとして、フリーマーケットがオススメです。費用もほとんど掛からず、出店する住民は自宅にある不用品が処分でき、住民同士のコミュニケーションも図れます。
その他にお花見や炊き出し・餅つき大会・バーベキューといったイベントは住民同士のコミュニケーションが取れるイベントとして定番です。
しかしイベントを実施する場合、テントや調理器具・食材の準備から調理、提供、片付けなど手間と時間を必要としますので、気軽にできるイベントから徐々に住民同士の交流を深めていきましょう。
防災意識を高めるキャンペーン
居住者が防災訓練に参加しない要因に、防災意識の低さが挙げられることもあります。そうした方たちは「自分だけは大丈夫」という思いを持っていることが多いです。
そうした方の防災意識を高めるためには、また防災マニュアルなどの冊子を直接手渡しするという地道な作業も重要になります。以下から防災マニュアルをダウンロードできます。
防災ブック「東京防災」
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/1002147/index.html
※お住まいの各都道府県、市区町村のWEBサイトでもダウンロードできる防災マニュアルを用意しているサイトが多いので、調べてみると良いでしょう。
配布する際、防災訓練やマンション内のイベントへの参加を呼びかけるタイミングにもなるのでオススメです。ただマンションの総戸数が多い場合は、1人ひとりに届けるのは辛い作業になるかもしれませんね。そうした時は人目につきやすい場所に掲示板を設置して、防災関連のポスターやチラシを貼ってください。
防災訓練のバリエーションを増やす
防災訓練のさ参加率を上げる為にバリエーションを複数用意しておくとよいでしょう。
1.外部講師の講師を招く
専門知識を有する講師に依頼し、座学を中心とした講義を行い住民の防災の意識を高める事ができます。
2.消防署に協力を要請する
諸葛の消防署に届出を提出すれば、消防署の職員が指導に来てくれます。消火器訓練やAEDの使い方や煙を炊いたテントの中でも脱出訓練、耐震車など体験型の訓練などが受けられます。
また消防署によっては子どもの為に消防車の乗車体験させてくれたり、ミニ消防服などを着せてくれます。子ども参加率が上がれば家族もついてきてくれるので参加率アップに効果的です。
3.企業に依頼をする
防災訓練にノウハウを持つ企業などを利用してはいかがでしょうか。これまでの実績で得た経験から参加率を上げるための方法について効果的な案をもらえるかもしれません。
企業が開催するマンションの施設見学ツアーや体験型のワークショップを行うことで、防災訓練のバリエーションを増やすことができます。
普段使用できない排煙装置や消火器などの設備・器具に触れて楽しみながら学べることで、住民の満足感を得ることができます。
実際に被災した際、自分や家族を守ることも大切です。ですが、マンションといった限られた空間におけるコミュニティでは助け合う「共助」という意識も重要になります。
同じ建物で住んでいる人同士の助け合う意識や防災意識で災害を乗り越えられるかどうかが変わってくるのです。できるなら1人でも多くの方に防災訓練を呼びかけし、参加してもらいたいところでしょう。
今回紹介したような方法を参考にして頂いて、防災訓練への参加を呼びかけてみてはいかがでしょうか。
ライター:高木たいじ
某有名不動産ポータルサイトの運営会社にてサイトデザイナーとして勤務を経て、フリーとして活動。不動産ポータルサイト運営時代のノウハウから豆知識、ハウツー系の記事を得意とする。