>宅配ボックスのお問合せ<

大規模修繕費用が修繕積立金で足りないトラブル

公開日:  最終更新日:2016/09/29

大規模修繕費用が足りない

分譲マンションは、長く安心して暮らしていくために、給排水設備や外壁など、経年劣化の発生を定期的に修繕する必要があります。

通常はマンションの管理組合が、マンションの住人(区分所有者)から毎月一定の額の修繕積立金を集めて、工事に備えます。積立金の額は管理組合で決めます。その積立金の根拠となるのは修繕計画です。

例えば、鉄部塗装は4年ごと、外壁、バルコニー、屋上、廊下は12年ごと、給排水管やガス間、電気設備、給水設備、エレベーターは20年ごとに修繕を行うといった計画を基に、どれくらいの費用がかかるか計算をします。

これらの計画は、一般には専門の会社に委託をして作成します。しかし、このように専門家が修繕計画を行っても、大規模修繕の際に修繕積立金が足りなくなるケースがあるようです。

大規模修繕の時に、建物が予想以上に傷んでいると工事費用が多くかかる場合もありますし、計画時点よりも工事費用や、材料の物価が値上がりしているケースもあります。

15年も経てば世の中が変わるのは当たり前ですからね。また、修繕積立金はマンションの売り手も買い手も負担が少ないように、低めに設定しがちな為、足りなくなるケースもあります。

大規模修繕工事の費用が足りなくなるケースは色々な要因が考えられますが、直近で多いのは工事費用の高騰によるものだそうです。数年前と比べて工事費用は約30%もアップしていると言われています。

人手不足による人件費の高騰や、材料の物価の高騰が主な原因です。短期間で30%もアップした為、計画よりも積立金が足りなくなってもおかしくありません。

さて、現実に大規模修繕工事をするのに積立金が足りない場合は、お金を手当てして解決するしかありません。手段は大きく2つあります。

一つは一時金として一括で追加徴収をする方法と、月々の積立金を値上げする方法です。必要な工事が迫っている場合は一時金を選択するのが現実的です。

一時金が多額になるのを防ぐには、管理組合で借入をし、借金は積立金を値上げして返済をします。いずれにしても、管理組合総会で最終的な判断を行います。

総会で一時金を徴収する事が可決されれば、反対しようがしまいが区分所有者は支払わなければなりません。ご自分の大切な資産を守るためには反対するという選択肢はありません。

また、中古でマンションを買った人でも、新築時からの住人と同じ基準で修繕積立金や一時金を負担することになりますので、大規模修繕直前なのか、直後なのかというのはよく確認してから購入することをおすすめします。

ライター:イトウタケアキ
最近、分譲マンションを購入し住み始めた30代男性サラリーマン。妻と子供の3人暮らしで、ペットのミニチュアダックスが1匹。副業としてマンション経営をしてみたいと思い立ち、投資用マンションについて勉強中。

シェアありがとうございます