>宅配ボックスのお問合せ<

こんなマンション管理士にご用心

公開日:  最終更新日:2014/11/28

こんなマンション管理士にご用心

前回、マンション管理士の仕事内容について簡単に説明させていただきました。最近、よく耳にされる事が多い「マンション管理士」ですが、その仕事内容によっては逆にトラブルが大きくなる場合があります。

マンション管理士への相談には、管理組合運営の実務から建築・設備・法務・そして理事会役員間や区分所有者間の人間関係調整など幅広い問題が持ち込まれます。

その為、マンション管理士は高度なコミュニケーション能力と幅広い知識と豊富な経験が必要となってきます。しかしながら、経験不足のために十分な成果が上げられないマンション管理士も多いようです。

経験不足なマンション管理士

マンション管理士は弁護士などと同じく「名称独占資格」であるにも関わらず、マンション管理士としての能力や経験を重ねていく場が非常に少ないのが現状です。

例えば数々のマンション管理で経験を積まれた元管理会社フロントマンと、全くの未経験者が試験に合格したというだけで同じ「マンション管理士」の看板をあげられてしまいますので人によって、あたり・はずれの落差が非常に大きいです。

押し付けがましいマンション管理士

ナビ美が実際に経験したお話の中からご紹介させていただきます。トラブルになった方は、50代位で、自己所有マンションで長年、理事会役員を勤められた方でした。

この方は、ご自分の持っている知識や過去の経験から解決策を提案してくれるのですが、「この問題はこうして片付ける」と自分の成功談を押し出して「これが最善策」と押し付けがましい回答を出してきたそうです。

しかも、よりにもよって、「区分所有者の方のお話を最後まで聞かない」「同情的でない」「こんな事も知らないの?」的な態度を貫かれておりました。う~ん・・・

管理組合が抱える問題について、置かれている状況の整理、問題を解決するに至る費用対効果、リスクやリターンを考え、最低でも2~3の提案を用意し、管理組合で問題を解決するに至る道筋を考えるヒントを与えてくれるような方が、マンション管理士のあるべき姿なのではとナビ美は考えます。

具体的な解決策を提案できないマンション管理士

専門的な見解から数パターンの具体的な実例やわかりやすい提案を提出できないマンション管理士とは契約を控えた方が良いでしょう。

以前、建築施工の不手際トラブルが発生した、とある区分所有者の方のお話を某マンション管理士の方と一緒に拝聴した事がありました。

この方は一般的な回答を終始されていて、具体的なアドバイスや解決方法が提示されなかった為、建築施工について詳しい一級建築士さんをご紹介させていただきました。

区分所有者様は建築士さんから適切なアドバイスを受け、現在はデベロッパーと3者調整をしながら問題解決に当たられています。

相談内容により、より専門的な分野でのアドバイスが必要と判断する場合は、その場で処理せず、持ち帰って吟味したり、専門家を紹介するなど、思慮深い行動がマンション管理トラブルを解決する早道です。

次回は、マンション管理士による一番の問題点とも言える管理費削減が逆に高く付いた事例をご紹介いたします。

ライター:マンションナビ美
不動産系会社勤務を経てフリーで活躍。自身も分譲マンションのオーナーとして、大規模修繕や、理事会役員を経験する。実体験からマンション業界を分かりやすく解説する。

シェアありがとうございます