迷惑駐車を撲滅！来客用駐車場の運用ルール
今回は来客用駐車場の運営方法について考えて参りたいと思います。最近のマンションでは新築時から来客用駐車場を設置しているマンションもありますが、既存駐車場の空きスペースを利用して来客用駐車場を設置されたマンションも多いと伺っております。しかしながら一部の利用マナーの悪い方がゲスト用駐車場を占有されてお困りのマンションも多いと伺っております。
来客用駐車場運営をスムーズに
ナビ美知人のマンションの場合、来客用駐車場スペースは他の駐車スペースとは別の場所に設置され、通常はチェーン施錠で簡単に利用できないようになっております。利用を希望する場合は管理人に届出をし開錠の上で利用できるシステムとしているようです。
面倒でも届出使用制にしましょう
トラブルを避けるためには、利用者には使用許可届出を出してもらうようにします。その上で利用中の車内のダッシュボードに「利用許可証 ○○マンション管理組合」などのボードを掲示してもらうようにすれば、当該マンションの住民の方にも迷惑駐車でない事が知らされ、迷惑利用を考える方へも「安易に駐車ができない」という印象を与える事ができます。
使用時間の制限をしましょう
利用許可を出しても何日も同じ車が駐車しているのは、利用されない方が見ると不公平感を覚える事もあるかと思います。また利用を考えている方も「ずっと同じ車が止まっているから、利用できない」と感じられる事もあるでしょう。
来客用駐車場は一時的な利用と一般的には考えますが、中には「利用許可をとっているから長く止めても大丈夫」と思われる方がいるかもしれません。利用時間は明確に「最長○日まで」や「○時間以内」など制限を設けておくことが必要です。
場合によっては連絡先の表示を
来客用駐車場の利用はマンション住民の関係者だけでなく、宅配便や引越し業者、リフォーム関係業者などが駐車する場合も考えられます。
一般利用ではない駐車車両の場合は訪問先の部屋番号や連絡先を表示させるようにする事で無関係な車両を駐車させないようにする役割があります。
有料化にしましょう
迷惑駐車をさせないようにする目的、来客用駐車場を利用されない方との公平感を作る目的、管理費収入増の目的の為にも○日○○○円などの有料化にするようにしましょう。
迷惑駐車を見つけた場合
前回の違法駐車の記事でも詳しく説明しておりますが、許可無く駐車されている車両を発見した場合は、写真を撮って証拠を残しておく事が大切です。
その上で警告文を掲示し、迷惑駐車を許さない姿勢を見せることが重要です。迷惑駐車に対抗する方法は前回の｢違法駐車」の記事をご覧下さい。
管理人不在のマンションの場合
管理人不在のマンションで来客用駐車場運営をお考えの管理組合様もいらっしゃるようですが、残念ながら健全な運営は難しいと考えます。
利用状況を防犯ビデオなどで管理するとしても、占有違反者が出現した場合の管理会社の負担が多くなり過ぎたり、区分所有者間でのトラブルの原因ともなります。
どうしても来客用駐車場の導入を検討される場合は、コインパーキングの導入若しくは日勤管理人の雇用を最初に検討された方が予想されるリスクは軽減されるでしょう。
ライター：マンションナビ美
不動産系会社勤務を経てフリーで活躍。自身も分譲マンションのオーナーとして、大規模修繕や、理事会役員を経験する。実体験からマンション業界を分かりやすく解説する。
