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パーフェクトクレーム対応マニュアル

公開日:  最終更新日:2016/09/13

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相談やクレームへの対応は、誰しもあまりやりたくないものです。しかし、上手に対応することにより、相手からの信頼を得る事も出来る重要な役を担っています。今回はクレームが持ち込まれた際の相手に満足してもらえる対応方法を考えてみましょう。

まずはしっかりと聞きましょう

皆様は「傾聴」という言葉をお聞きになったことはありますか?「傾聴」とは、カウンセリングやコーチングにおけるコミュニケーション技法の一つです。

人の話を注意を払って、より深く、丁寧に耳を傾けることを言い、相手が話したいこと、伝えたいことを、受容的・共感的な態度で真摯に「聴く」事で相手への理解を深めると同時に、相手にも自分自身に対する理解が深まることになり、納得のいく判断や結論に到達できるようになります。

具体的にすると、クレーム内容をしっかりと聞くことにより、相手が抱えている問題を理解する事ができますので、適切な対応をする事が出来ます。

また相手は「ちゃんと話を聞いてくれた」という満足度が高くなります。こうする事により、問題が実質的には解決していなくても「分かってもらえている」という満足度により相手は問題解決に向けて冷静な行動をとっていただけるでしょう。

ナビ美が対応させて頂いた事例の中で、「お隣の猫が侵入してきて、ベランダの家庭菜園を荒らした」という問題を持ち込まれた事がありました。

管理組合では、「個人間のトラブルは個人で解決して欲しい」とお話を聞かれていなかったそうで、ナビ美がお会いした時の第一印象は(かなりストレスが溜まっておられる)ようでした。

この方の場合、お話を最後まで聞かせていただき、現場を拝見させて頂いた時点で、ずいぶん冷静さを取り戻されました。

その後、ナビ美がお隣に伺ってみると、お隣では猫を外に出されていない事がわかり、更に原因を突き詰めて考えると、どうやら野鳥が土の中の虫や実った果実を狙っている可能性が高くなり、鳥よけ対策をする事で問題は解決いたしました。

話を聞かないで放っておくと、問題が解決しない事に加え「対応が悪い」「話を聞いてくれない」と別の不満が増え、更に問題がこじれることになります。では「傾聴」するには、どのようにして話を聞けば良いのでしょうか?

話は最後まで黙って聞く

話を聞いている間に説明や意見などを言いたくなる場合があるかと思いますが、まず相手が全てを話し終わるまで聞きましょう。あなたが問題に対する解決策を持っていたとしても、話し出すタイミングを考えましょう。

話している相手は解決策を求めているだけでなく、「話を聞いてほしい」という気持ちがありますので、話を聞いてもらえたという満足度を上げる事も大切です。

聞く時の姿勢

あなたが話に対して無関心そうに見えたり、不機嫌な様子であったら、相手は最初から話す気持ちが萎えてしまいます。表情や態度にも「聞いています」という気持ちを表すようにしましょう。

「傾聴」の文字通り、身体を少し相手側に傾け、目を合わせる、うなずくなどの動作をつけると相手にも「聞いてくれている」と表現する事ができます。

相づちをいれる

「うん、うん」と適当な相づちをいれては駄目です。相手の話に共感していると思われる適切な相づちを入れることが目的です。

「そうですね」「仰る通りです」などの相手の話を理解している、肯定している相づちや「それで?」などの話の先を促す短い質問を入れるのも良いでしょう。

クレームの場合は、相手によっては激高、興奮している状態から始まる場合もありますので、つい言い返したくなることもあるかと思います。黙って最後まで聞くことにより、相手に冷静さを取り戻してもらう狙いもあります。

まずは「人の話を黙って最後まで聞く」トレーニングをしてみましょう。苦手な方は1分間、2分間、と少しずつで良いので、人の話を黙って聞ける時間を少しずつ延ばしていく方法が効果的です。

ライター:マンションナビ美
不動産系会社勤務を経てフリーで活躍。自身も分譲マンションのオーナーとして、大規模修繕や、理事会役員を経験する。実体験からマンション業界を分かりやすく解説する。

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