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知っておきたい!管理委託契約の中身

公開日:  最終更新日:2016/09/14

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今回は、管理会社と締結する「管理委託契約」の内容について書きます。管理会社はこの契約に基づいて、いろいろな点検や作業を実施します。管理組合にとって最も重要な契約のひとつです。

毎月の管理委託費ってなに?

管理組合が管理会社に対して、毎月支払う管理委託費の中には、管理員さんの人件費、共用部分の清掃費、各設備の点検費、会計処理や管理組合の運営に要する費用等が含まれております。

各業務の回数や仕様は、管理に関する重要事項説明書や管理委託契約書に明記されています。業務の回数や仕様は、法定で決まっていたり、メーカー推奨の仕様を採用することが多く、安心安全を優先して業務内容が決められているはずです。

毎月の管理委託費は、管理組合にとっては大きな固定費となります。マンション新築時から何となく支払っているので、必要経費と割り切っているケースもあるかもしれません。

マンションの管理は、所有者や居住者にとって安心安全や快適な生活をもたらすものです。その業務項目、回数、仕様は適宜チェックしておく必要が有ります。

チェックする項目は…?

そもそも、管理委託契約の内容は、マンション計画段階にデベロッパーや管理会社が作ったものを管理組合が引き継ぐスタイルが一般的です。つまり、だいたいこのくらいの業務内容で大丈夫!という予測の基に作ります。

実際、皆さんのマンションはどうでしょうか…?管理員さんの勤務時間が短い、清掃回数が少ない、法定点検や保守点検の項目にもれがある… 逆に、作業回数が多すぎるものもあるかもしれません。

最近では、購入者の管理費等の負担を出来るだけ抑えようとして、必要最低限の業務しかおこなわないデベロッパーや管理会社もおります。購入者にとっては一見すると良さそうですよね。

ただ、80世帯のマンションなのに管理員さんの勤務時間が4時間だけとか、設備点検等は格安の点検業者へ発注しているとか、緊急対応は含まれていないとか…

管理員さんの勤務時間が短すぎると清掃やコミュニケーションが不足します。格安の点検業者は技術的に少し心配なところもあります(作業者が○○人だったり)。困った時に誰も駆けつけないのでは、何のための管理会社だか分かりませんよね。

管理会社の業務項目、内容、回数、費用と管理組合の要望、マンションンの現状がマッチしているかをチェックしてみましょう。

管理委託契約を変更するには…?

最初に言っておきますが、これは管理会社を変更する話とは違います。現行の管理委託契約の内容を変更することです。前述したように、管理委託契約の内容はマンション計画時の予測のもとに作られています。

居住者皆さんの要望やマンションの現状を見ながら、そのマンションにとって最も適した管理をするには、どうしたらいいか?を考えないといけません。

共用部分の清掃が不十分なら清掃の回数を増やすとか、自動ドアの故障が多ければ保守点検の回数を増やすとか、反対に緊急性の低い作業は回数を減らすとか…ただ、すべて管理組合のコストとも関わってくるので、管理組合のお財布事情を考慮しないといけません。

管理委託契約は、1年毎に更新する契約ですので、更新前に管理委託契約の内容を見直してみてはいかがでしょうか?

管理委託契約を見直す時の注意!

現行の管理委託契約を見直す時に注意しないといけないことがあります。マンション設備の中で最も点検費用が掛かるのはエレベータかもしれません。大手メーカー(日立・三菱・東芝など)の場合、他のメーカーのエレベータの点検は通常受けません。

エレベータにはフルメンテナンス契約とPOG契約の二つがあります。フルメンテナンス契約はその名のとおり一定の費用ですべてを賄いますが、POG契約は修理や部品交換が発生すると別途費用が掛かります。

点検費用は、フルメンテナンス契約が80,000円とすると、POG契約は40,000円程度です。金額的にはかなり魅力的です!エレベータは新築から10年程度は、修理や部品交換はさほどありません。つまり、最初は点検内容に対して高い点検費用を支払うことになります。

「じゃあ、新築時はPOG契約で、途中からフルメンテナンス契約にすれば」と言われてしまいそうですが、エレベータ会社はフルメンテナンス契約変更する前には「人間ドッグ」ならぬ「エレベータドッグ」をします。エレベータの悪いところを手術します。その費用は1,000,000円を超えることもあります。

目先のコスト削減としては魅力はありますが、長い目で見るとどうでしょう…?マンションの設備には、こんあケースが多々あります。管理委託契約を見直す時は、短期、中期、長期的な費用対効果も考えないといけませんね。

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