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マンションの損害保険が保証してくれること

公開日:  最終更新日:2016/09/14

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今回は、知っているような、知らないような…「マンションの損害保険」について書きます。

専有部分と共用部分の損害保険

マンションは、皆さんの住戸=専有部分とエントランスホールや共用廊下などの部分=共用部分に分けられます。専有部分は所有者各自で火災保険、家財保険、地震保険等を掛けているはずです。

では、共用部分の損害保険の契約内容はご存知ですか?共用部分の損害保険は、管理組合が契約者となり、共用部分全体の損害保険を掛けているす。保険料は、管理組合の費用=所有者皆さんの管理費から支払われています。

なぜ、管理組合が共用部分に損害保険を掛けるかは、共用部分は所有者皆さんの持分割合によって共有している(分かりやすく言えば、所有者は管理組合)からという理由です。

どんな損害保険が掛かっているのか…?

管理組合の場合、管理業務を委託している管理会社(ほとんどが損害保険代理店です)を介して損害保険に加入しているケースが多いので、管理会社に問合せれば、損害保険の内容は分かるはずです。

損害保険に限らず、保険はリスクに対して掛けるものです。専有部分には専有部分のリスクがあるように、共用部分には共用部分のリスクがあります。そこに、どんなリスクが潜んでいるか見てみましょう!

共用部分や居住者に潜むリスク

1番目は火災や地震など、建物に関するリスクです。
共用部分で火災が起きて延焼したり、大きな地震でマンションが倒壊や破損したり、考えられないことではありません。注意点は、地震により起きた火災は補償されないところです。

2番目は賠償責任に関するリスクです。
マンションの場合、こちらのリスクの方が高いかもしれません。賠償責任には、個人賠償責任(人→人)と施設賠償責任(建物→人)と大きく二つあります。この賠償責任保険は必ず加入することをお奨めします。実際に、どんなケースが当てはまるのでしょうか?

個人賠償責任保険のよくある例

1.洗濯機の水が溢れて、下階の住戸へ水漏れし、部屋を汚損などさせた。
→この場合、下階の居住者は、上階の居住者に対して損害賠償を請求できます。上階の居住者は、下階の住戸のリフォーム代金他の損害を賠償しないといけません。

2.子供達がキャッチボールしていて、エントランスのガラスを割ってしまった。
→この場合、エントランスのガラスの所有者=管理組合は、その子供達に対して損害賠償を請求できます。子供達(実際は親達)は、ガラス交換工事代金他の損害を賠償しないといけません。

上記の二つのパターンで、個人賠償責任保険に加入していない場合…(個人で入っていれば、それを使えます)

1.水漏れが発生すると数十万円を超える被害が出ます。
その費用の負担をめぐり上下階の所有者同士がもめるのは、よくある話です。時には弁護士同士の話になるとか… 問題の解決に時間が掛かりますし、その後の人間関係も難しくなります。

2.子供達(=実際はその親達)がその費用を負担しないといけません。
非常に高価な場合もあり、大金を賠償しないといけないこともあります。

この個人賠償責任保険は、問題をスムーズに解決させ、居住者同士のトラブルの防止させることに効果的です。同じマンションの居住者間で、費用の負担でもめたり、弁護士同士の話になったり気分のいいものではありませんよね。

また、自転車で怪我をさせてしまったり、駐車場の車を傷つけてしまったりという時にも補償されることがあります。

施設賠償責任保険のよくある例

1.マンションの外壁タイルが落下して、外部の通行人が怪我をした。
→ニュースでも年に数回見ますよね。大問題です!マンションの外壁の所有者は管理組合ですから、管理組合は加害者です。怪我で済めばいいですが、命を落とすようなことがあったらと考えると…

2.共用部分の設備の管理不行き届きにより、居住者が損害を被った。
→共用配水管からの水漏れ、屋上防水の劣化におよる雨漏れなどがあります。住戸のリフォーム代金や場合によっては工事期間中のホテルの滞在費、荷物の移動費などの損害を賠償しないといけません。

外壁タイルも配水管も屋上も管理不行き届きという理由で事故が起きると、管理組合がその賠償責任を負うことになります。

所有者や居住者を守るために!

水漏れなどの事故は、いつ、どこで起きるかは分かりません。どんな原因で賠償責任を負う立場になるかも分かりません。また、問題の早期解決は、居住者皆さんのストレスを少なくし、金銭的な負担を少なくします。同じマンションの居住者同士でトラブルになることは、マンションにとって、何のメリットはありません。

マンション管理組合向け損害保険

大手の損害保険会社からは、こういったマンション管理組合のリスクをパッケージした保険商品があります。わずかな保険料で、いろいろな補償を手に入れることが出来ますので、加入することをお奨めします。保険は、「入っておいた良かった!」か「入っておけば良かった…」のどちらしかありません。

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