こんな管理組合はマンションの価値を下げる
分譲マンションにとって、なくてはならない管理組合。管理組合の質が良いとマンションの価値が上がるというのは今までのコラムをお読みいただき、ご納得頂けておりますでしょうか?
管理組合の役員って絶対に必要なの?
ほとんどの方が初めてのマンション購入者かと思います。「管理組合」と言われても、どうして良いのか?ご存じない方が大半でしょう。勉強熱心な方でしたら、ひょっとしたらインターネットなどで情報収集されているかも知れません。
しかしながら「面倒くさい」「関わりたくない」「時間が無い」など多くの方が、管理組合の役を任されることにマイナスなイメージをもたれている事と思います。
「やりたい人がやってくれれば、それでいいの」という言葉を聞く事がありますが、ちょっと待ってください。折角、吟味して購入したマンションです。
自分の財産の価値を左右する大切な役を他人任せにして平気ですか?マンションは購入したら「終わり」ではありません。管理費や修繕積立金をきちんと支払っているからといって安心してはいけないのです。
ナビ美の経験上、管理費や修繕積立金の見通しが甘く、肝心の大規模修繕時に50万超え、100万越えの一時金を請求された話を良く聞きます。
逆に無駄な管理費を支払っていたり、実質的に管理不行き届きでマンションの美観を損なうなど見通しの甘さで泣きを見た管理組合のお話が多いのです。こういった目に合わない為にも、きちんとした運営が出来る管理組合が必要なのです。
管理会社任せの管理組合
どうやって運営してよいかわからず、管理会社に「全てお任せ」としている管理組合の場合。管理会社の担当者の方が熱心な方であれば、それほどひどい状態には、ならないかも知れません。
が、管理会社の担当者さんも複数のマンション管理を担当していらっしゃるでしょう。管理組合の手助けなしでは、「完璧」なマンション運営は難しいでしょう。管理組合が活動しているか?否か?は、毎月の理事定例会や総会議事録などで推測できます。
マンションを購入したい方は、議事録などの開示を要求することが出来ますので管理組合がきちんと活動しているかどうかは、外部からでも判断できるのです。管理組合が機能していない→管理が不行き届き=マンション価値が下がる事に繋がります。
派閥がある管理組合
築年数が経過しているマンションの管理組合などで、たまに耳にする「派閥問題」管理組合の役員が、一定の方だけで稼動してしまっている状態です。
大規模マンションなどに多いようですが、理事長さんが権力を持ってしまって意見を採用してもらえないと嘆いている声も聞いたことがあります。残念ながら、こういった管理組合は自らで資産価値を下げているマンションです。
管理組合が閉鎖的な場合、新規マンション購入者は「仲間はずれ」にされたり「新しい意見」が採用されず、旧弊なマンションであると考えられる可能性がありますので購入を断念される方も多いはず。売却したい→購入者がいない→価格を下げる=マンション価値が下がるのです。
ライター:マンションナビ美
不動産系会社勤務を経てフリーで活躍。自身も分譲マンションのオーナーとして、大規模修繕や、理事会役員を経験する。実体験からマンション業界を分かりやすく解説する。