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ご年配の賃貸マンションオーナーの苦悩

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マンションオーナーの苦悩

不動産関連のセミナーで、ご年配のマンションオーナー(以下、佐藤さん[仮名])とお話しする機会がありました。白髪。封筒を片手にもち、ペンをワイシャツに指し、高級そうな時計をした出で立ち。

賃貸マンションは2棟もっているとのことで、一見資産家で羨ましく感じるが、お話しを聞くと苦労はあるようだ。

5階建てマンション・エレベーターなし

佐藤さんの物件は築40年で現在空室が目立つ。周辺にはいくつかマンションが立っているが殆どの部屋は夜、電気がついていることからほぼ満室であることが考えられる。

部屋の広さは佐藤さんの物件のほうが広く、賃料は同じぐらい。部屋と賃料だけみれば佐藤さんの物件の方がお得のようだが、最近内見はめっきり無いという。

佐藤さんはこの満室と空室の差を、外壁等の見た目のよさと、エレベーター等の設備の差と考えている。

エレベーターが無い

このマンションが竣工した70年代前半は団地が多く建設された時代。多摩センターは有名だ。エレベーターの無い3階建てが主流で、このマンションも5階建てだがエレベーターはない。びっくっりだが、当時は当たり前だった。

そして時代はバブルに向かっていたこともあり需要と供給のバランスからエレベーターがなくても竣工から20年程度は満室が続いていた。

不動産会社に紹介してもらうために

不動産会社は必ず2件・3件、時には10件以上は物件を案内(内見)している。これには2つの理由がある。

1つ目は、色々な物件を案内してこれから部屋を決めようと思っている人にぴったりの部屋を見つけてもらいたいということ。2つ目は競合の不動産会社対策です。

不動産会社は、お部屋探ししている人に自社で部屋を決めてもらいたいので、別の不動産会社に流れないようなるべく多くの部屋を紹介しています。

不動産会社が紹介してくれない

不動産会社の営業マンは案内する物件を事前に用意し、各オーナーさんに連絡して部屋を内見するのだが、その際に『エレベーター無し』、『築40年』は候補から外してしまうという。

もはや賃料でしか勝負できないが、近隣と比べ極端に安くすることもできない。仮に安い賃料設定をすれば事故物件と思われてしまう。また既存の居住者に新賃料がバレたら大変なことになってしまう。

佐藤さんはこの状況を打破するべく、様々な不動産セミナーやフェアで情報を集め、設備の充実を図ることで古くても魅力ある物件にしたい考えのようだ。

配送業者と宅配ボックス

そしてあるセミナーで宅配ボックスの存在を知り、入り口のオートロックと合わせて宅配ボックスが設置できるかを検討中とのこと。

やはり、宅配業者さんの出入りは少し前と比べて非常に多く、郵便受けの窓からは時折、不在票が顔を出しているという。

今はネットで物を買う人が多いことは認識されているようで、また、不在時の再配達のわずらわしさは居住者の方からも直接きいたことがあるようだ。

設備投資は、満室でないため資金的に余裕があるわけではない。しかし不動産会社の営業マンに選んでもらうための努力をしなければいけないという。

不動産検索サイト

1月~の需要が高まる時期までにはどちらかを設置する考えのようで、筆者は、「設置が完了したら不動産情報サイトへの掲載をお願いするとよい。」と、アドバイスをしました。

理由は、不動産情報サイトを利用る人が多いということ、不動産情報サイトで家賃を少し多く払ってでも欲しい設備で、オートロックや宅配ボックスが上位であるからだ。

ライター:高木たいじ
某有名不動産ポータルサイトの運営会社にてサイトデザイナーとして勤務を経て、フリーとして活動。不動産ポータルサイト運営時代のノウハウから豆知識、ハウツー系の記事を得意とする。

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