CASBEE解説!これからのマンション選びの基準
2007年施行の住生活基本法について、前回お話をさせていただきましたが、これからは環境との共生を考えた住まい作りが益々、注目されそうです。今回は、これからの住まい選びの基準になりそうなCASBEEについてご紹介いたします。
CASBEEとは?
2007年の住生活基本法の施行に合わせて産・学・官の共同プロジェクトにより、環境に優しい住まいを数値で評価する指針が開発されました。
CASBEEは「Comprehensive Assessment System for Building Environmental Efficiency建築物総合環境性能評価システム」の頭文字から「CASBEEキャスビー」と呼ばれます。
単純に機密性や省エネといった個別の性能の評価だけではなく、地球環境や周辺環境にどれだけ配慮しているか?といった点がファイブスター☆評価でランク付けされます。
近年のマンションは環境に配慮し躯体や骨組みは長い年月に耐えられるようにしっかりと建て機密性を高めたスタイルが多くなっています。
ライフスタイルの変化や最新設備の登場など短いスパンで劇的に変化する内装や設備などは、リフォームで対応し、手入れをしながら世代を超えて住める住まいを持とうという考えに変化してきています。
環境に配慮した家は、長く住める快適な環境でありますので、CASBEE評価の高い家は資産価値が高くなる事に繋がります。住み替えなど良い住宅を選ぶ際の客観的な基準として今後、利用されていく事が増えていくのではないでしょうか。
CASBEEの評価
CASBEEで採点されている基準は専門家だけのものではなく、私たち一般人にもわかる簡単な言葉で基準が設けられていますので、自主採点も可能です。 採点内容は、
①室内環境を快適・健康・安心にする
②長く使い続ける
③まちなみ・生態系を豊かにする
④エネルギーと水を大切に使う
⑤資源を大切に使いゴミを減らす
⑥地球・地域・周辺環境に配慮する
の6つの視点を54項目に細分化して評価します。
この採点により、住まいのプラスポイント、マイナスポイントが明確にわかり、将来の維持管理計画が立てやすくなるという資産価値を高める為の指針にもなります。
省エネ住宅でエコロジー貢献
例えば、ベア(複層)ガラスで機密性を高める事により、冷暖房費のコストを抑える事が出来、エネルギーの節約、お財布も節約できます。環境に優しい住まいは長く快適に住まえる住まいであるという事が、お分かりいただけますでしょうか?
設備選びは慎重に
環境性能を高める設備としてはオール電化などが代表とされますが、地域性や気象条件、ライフスタイルによっては逆に省エネにならない場合もあります。リフォームなどで住宅設備の変更を検討する際は十分に専門家にご相談ください。
ライター:マンションナビ美
不動産系会社勤務を経てフリーで活躍。自身も分譲マンションのオーナーとして、大規模修繕や、理事会役員を経験する。実体験からマンション業界を分かりやすく解説する。