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排水管トラブル第1位はトイレの逆流事故!清掃はしっかりと。

公開日:  最終更新日:2016/11/16

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先日、分譲マンション賃貸中の友人との会話の中で「今年も排水管清掃が出来なかった。」という話になり、ナビ美が以前に体験したマンションでの事件を思い出しました。

排水管事故の主原因

専有部分にある水周りといえば、キッチン・お風呂・トイレの3箇所です。お風呂の詰まりの原因は、髪の毛と石鹸カス、皮脂になりますが、意外とお風呂での排水トラブルは少ない様です。

目詰まり防止用のゴミ受けで、髪の毛や皮脂汚れなどを事前に受け止めるようになっておりますので、どんなにお掃除が苦手な方でも配水管が詰まる前にお風呂場で異変に気がつく事が多い事と、浴槽に溜めたお湯を一気に流す事で、多少の詰まりは解消されてしまう事もトラブルにならない要因のようです。

キッチンは、食べ物かすや油が詰まり原因になりますが、分譲マンションに導入されるシステムキッチンの排水口は、ゴミを受け止めるお皿が大きく作られていますので、お風呂場と同じくトラブルになりにくい場所です。

実は、意外と多いのがトイレのトラブルなのです。このコラムをお読み頂いております賢明な読者の皆様には、いらっしゃらないと思いますが、「流してはいけないもの」を流して逆流事故、または排水枡が溢れる事故が起きるのはトイレが最多なのです。

ナビ美が以前に居住しておりましたマンションでは「オムツ」をトイレに流し、1階が汚物まみれの大惨事になった事件がありました。加害者曰く「流れると思った」のだそうです。

また別のマンションでは、タバコの吸殻とティッシュペーパーが溢れた事がありました。「同じ紙だから、大丈夫と思った」のだそうです。

そして、どちらの加害者も「事件の張本人が自分だとばれないと思った」と申しておりました。マンションの水漏れ事故の事例と誰が責任をとるか?という記事でも漏水事故の責任について紹介しています。

排水管の構造

一般的な方の排水管のイメージは「上から下に落ちていく」様ですが、実際はチョット違います。排水管は、上から下へと垂直に伸びるメインの排水管と各部屋からメインの排水管へと水平に繋がるサブの排水管があります。

厳密には流れやすいように勾配をつけてメイン配水管に接続されていますが、流してはいけないモノを流された方は、跡形も無くメイン排水管に落ちるとイメージしていたようです。

基本的に排水管は水を捨てる為の管でありますので、水に溶けない物体は、排水管の中に留まる事になります。加えて、水を吸って重量が増えるとサブ横管にどんどん残置されていきます。

同じ事を続けると「ところてん」状態で、押し出されてメイン排水管に落ちてゆき、最終的にメイン排水管にトラブルが発生。その方のサブ横管には、しっかりと証拠が残ります。

排水管清掃はしっかりと管理

メイン排水管は、マンション住民の方の日常生活で流される排水によって、基本的には、スムーズな排水が行われている事と思います。

分譲マンションで行われる排水管清掃は、このサブ横管に残っているかもしれない小さなゴミくずなどを一気に高圧洗浄で流し落とす作業をするものですので、出来る限り、清掃をして頂くようにしましょうね。

尚、市販の排水パイプ洗浄剤は、気をつけていても流れ落ちてしまう髪の毛やくずカスをご家庭内で見えている部分(排水口の下の扉を開けると見える管)の部分に有効ですが、その先に繋がるサブ横管には効果がありません。

また、分譲賃貸での入居者が多い場合は、マンションによっては区分所有者に連絡がいき、入居者が排水管清掃を知らない事もあるようです。

排水管は各家庭に繋がっておりますので、逆流や排水枡が溢れるような事故が起きると、入居者全員が迷惑する事に繋がります。「水に溶けないものは流してはいけない」当たり前の事ですが、ご存じない方もいらっしゃる様です。

管理組合から入居者の皆様へ「こういう事故が起きる場合があります」等の事例を紹介しつつ、「水に流れないモノは、流れずに留まりますので、事故が起きれば原因のお部屋は特定できます」と加える事で、事前にトラブルを回避する事が可能です。

排水管は普段、目に見えない分、美観意識が薄れる共用部分です。事故が起きると確実に日常生活に支障をきたす箇所になりますので、入居者の皆様全員の協力を持って、清潔に長く使いたいですね。

ライター:マンションナビ美
不動産系会社勤務を経てフリーで活躍。自身も分譲マンションのオーナーとして、大規模修繕や、理事会役員を経験する。実体験からマンション業界を分かりやすく解説する。

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