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マンションの水漏れ事故の事例と誰が責任をとるか?

公開日:  最終更新日:2016/11/16

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戸建てでもマンションでも漏水は気分が憂鬱になりますね。戸建ての場合は、自らの責任において修理をすることが出来ますがマンションの場合は、色々と面倒な問題をはらんでいます。

水漏れはなぜ起こる?

「水は低きに流れる」の言葉通り、一般的に漏水は上階から漏れ出たものでしょう。単純に「水漏れ=真上が原因」でないのが、マンションの複雑な点です。

マンションの構造や配管の配置によっては、全く離れた位置から伝い落ちてくる可能性もあります。

水漏れの主な原因

・屋上防水の不備でたまった雨水が階下の部屋に漏れ出す
・外溝部の雨どいにゴミが詰まり配管から水が噴出
・配管の老朽化により隠れた部分で水漏れ
・配管部分の通気が悪く結露水が溜まった
・水周り(浴室、洗面、キッチンなど)の防水処理の高さを超える位置で水を使用した(使用者の問題)

などなど、原因がすぐにわかるものからわかりにくいもの、未然に防げるものから予期せぬことまで様々です。「オムツ」をトイレに流し、1階が汚物まみれの大惨事になった事例もあります。

専用部、共用部に限らず、気になる水漏れを発見した場合は、管理組合や管理会社に問い合わせてみてください。早期発見、早期解決が精神的ストレスも費用も少なくすみます。

なぜトラブルになるのか?

「水」が怖いのは騒音のように大きな音がするわけでもなく、臭いがある事もほとんどなく被害にあった箇所は最終的に水が落ちてきた部分となります。

水漏れ

最初の原因となっている箇所は条件によっては乾いてしまっている可能性があるので、例えば人為的被害の場合は、加害者側にも全くわからない可能性があるのです。

マンション漏水誰が責任をとる?

明らかに特定の部屋が原因での漏水と判明した場合は、個人が責任を取らなくてはいけない事は簡単にわかります。では、共用部とされるバルコニーや廊下などに設置した自分の洗濯機が壊れて階下の部屋へ漏水させてしまった場合どうなるか。

洗濯機の漏水

「共用部だからマンションの責任」にはなりません。この場合は、個人が賠償責任を持つ事になるのです。ただし、配管部分が原因で漏水したと判明した場合は、マンション管理組合で責任を持って修理することになります。

マンションの構造によっては、床下に共用の配管が通っていたりする場合があり、この床下共用配管で漏水が発生した場合は、この部屋に居住される方に落ち度も被害もなくても、漏水調査や修繕工事の協力をしないといけない事になります。

マンションによっては、共用配管の持分を個人に割り振る場合がありますので、気になる方は規約を確認してみてくださいね。

賠償責任保険って?

マンション管理組合では、万一の事故に備えて、火災保険やマンション保険に加入していますので、共用部での事故保障などは保険で補填できるようになっているかと思います。

保険

では、個人の場合はどうでしょうか?ナビ美が友人から聞いた水漏れトラブルでは、階上の方がお掃除嫌いでゴミが排水口を塞いでいるにもかかわらず水を使い続けた結果、溜まりに溜まった水の重みで天井が抜け、部屋が水浸しになった事があります。

家電や家具、生活用品から思い出の品まで全て水浸しにされた友人でしたが、相手の方が賠償責任保険に加入していた事もあり部屋の修理と生活用品の弁償はして頂けたようです。

残念ながらプライスレスな思い出の品は元に戻ることは無く、「慰謝料」もありませんでしたのでしばらくは茫然自失の日々を過ごしておりました。

そうはいっても、相手方が新価払いの保険加入していたのは幸運です。保険の種類によっては等価型で計算され、損害の100パーセントを補填してもらえない場合もありますので。

この賠償責任保険は単体では販売されておらず、マンションの火災保険や、自動車の任意保険、傷害保険などとセットにされて販売されています。

場合によっては、ご自身が被害者側の立場であっても、自身加入の保険を適用して保険金の請求が出来ることがありますので万一に備えて、お手元の契約保険内容を確認しておきましょう。

ライター:マンションナビ美
不動産系会社勤務を経てフリーで活躍。自身も分譲マンションのオーナーとして、大規模修繕や、理事会役員を経験する。実体験からマンション業界を分かりやすく解説する。

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