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「管理組合」の努力がマンションの資産価値上げる

公開日:  最終更新日:2014/11/28

前回は、「区分所有者」「専有部分」「共有部分」の用語の説明で終了いたしました。マンションには共有部分が沢山存在するという事もご理解頂けたかと思います。では、この共有部分を管理するにはどうしたらよいでしょうか?

共有部分の維持管理

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賃貸マンションの場合は、マンションを管理している所有者様がお掃除をされたり所有者の方が雇われた管理人さんが定期的にお掃除をするなど、誰かがしてくれておりました。

分譲マンションの場合も、所有者が共有部分の維持管理を行います。しかし、分譲マンションには2名以上の「区分所有者」の方が存在しますので、誰かが勝手に決めることは出来ません。区分所有者同士が話し合って共有部分の維持管理をどのように進めるかを決めなくてはいけません。

ナビ美のマンションの様に20戸程度であれば、「全員集合!」といえば、ひょっとしたら集まれる可能性もあるかもしれませんが(実際は13年間、一度も全員集合できた事はありません)総戸数50戸以上、100戸以上ともなると「全員集合!」はきわめて難しいでしょう。

たとえ、全員が集まれたとしても、皆さんが違う意見をもたれたり、話し合うべき事とは違う問題にすり替わったり誤解が生じたりなど、やみくもに集まっても上手くいきません。

区分所有者全員参加の「管理組合」を発足し、マンションを運営する

そこで、マンションでは「管理組合」という団体を発足し、マンション区分所有者の代表という形で数名の方を選任し、マンションの維持管理等について1~2年サイクルでメンバーを変えて運営していく方式をほとんどの分譲マンションで採用しております。

管理組合の組合員はマンションの区分所有者全員が参加します。ご自身が所有する住居を守るための組合ですので、基本的に参加を辞退する事は出来ません。

新築マンションの場合は、施工会社が任意に選んだ「管理会社」(次回以降のコラムでご説明)が管理組合が決まるまでの期間、共有部分の管理メンテナンスを代行して頂いています。

一番初めの「定例総会」は全員集合。役員を決める。

一番初めの「定例総会」は、区分所有者の皆様がお引越しを終えられた月、若しくは翌月などに開催され、この時は区分所有者全員にお集まりいただく会議になります。参加できない方は「委任状」を提出し、書面で参加いたします。

通常、この時に役員を決める形となりますが、一般的には輪番制(くじ引きなどで何らかの役員を全員が年度を決めて必ず引き受ける)を用い不公平のない形で運営されることが多いようです。

役員はマンションの規模にもよりますが、基本的な構成メンバーは

理事長(会議の議事進行、マンション管理費、修繕積立金等の銀行口座の印鑑を預かる重要な役)

副理事長(会長が不在の場合、理事長代理となる役)

補佐(理事超も、副理事長も不在の時に活躍します)

監査(マンション運営において適正な支出が行われているか?会計チェックを行う役)

の4役、4人以上で運営します。

マンションの規模により理事長以下の役職に2~3人を選任したり、会計、渉外、広報、防災、修繕など様々な役職を用意する場合もあります。

役員のお仕事

役員は基本的には月に1回、役員会を開催して適正なマンション維持管理が出来ているか?何かトラブルはないか?などの報告及び意見交換を行います。

議事進行やアドバイスは管理会社の専任担当者が同席して進めてくださいますので何もご存じない方でも、役員活動を通して少しずつ理解が深まって行くことと思います。ほぼ全員の方が初めての経験となるかと思いますので、あまり気張らずご参加されたらよろしいかと思います。

ナビ美も最初は「面倒だな~」と思っていましたが、一緒に役員をしてくださった方が熱心な方で管理費の見直しや共有部分の維持管理についてどんどんと質問や意見を発表されるのを聞いているうちに、「自分たちの財産を守るためなのだから、他人任せにしてちゃいけないんだ!」と心を改め、いつもは読み飛ばす議事会資料をしっかりと熟読し、より良いマンションにする為に意見交換をしたものです。

管理組合での役員活動を通じ、他の方のお名前やお人柄を知ることも出来ましたし万一のトラブルが発生した際も大きな問題に発展する前に未然に防げる良好な隣人関係を築くことが出来ております。

また、こうした管理組合の努力がマンションの資産価値を下げない優良マンションになるのです。「管理組合」に参加することが大切だということがなんとなくお分かりいただけたでしょうか?

次回は、「議決権」についてご紹介いたします。

ライター:マンションナビ美
不動産系会社勤務を経てフリーで活躍。自身も分譲マンションのオーナーとして、大規模修繕や、理事会役員を経験する。実体験からマンション業界を分かりやすく解説する。

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