宅配ボックス設置に必要なスペースとボックス数の目安
既存マンションへの宅配ボックス設置を検討していて気になるのが、設置スペースの問題と必要なボックス数がいくつあればいいのかということです。
これはマンションの戸数と宅配ボックスのタイプによって試算の方法が変わってきますので詳しく解説していきます。
宅配ボックスは1戸に1箱はいらない
公共料金の伝票など、毎月必ず利用される郵便ポストはセキュリティ的な観点からも1戸に1箱必要な設備です。金額やスペースのコストが低いことも要因です。
一方、宅配ボックスは個人の生活スタイルによってその使用頻度は異なりますし、、荷物の特性上ポストよりも大きいことが求められるため、スペースの問題があります。
結論から言えば、1戸に1箱用意する必要はありません。もちろん、タイミングによってはボックスが全て埋まってしまうこともありますが、荷物の滞留時間を短くする仕組みがあれば大丈夫です。
宅配ボックスは住戸数の約20%が目安
宅配ボックスにはネットワーク管理型とオフライン型がありますが、ネットワーク管理型には、お客様に荷物が届いたことを通知するサービスが複数用意されています。
3日以上お取り出しがないお荷物(滞留荷物)に対し、「mail」「FAX」「TEL」「葉書」で通知したり、また、30日を越える滞留荷物については、現地にてお荷物を確認の上、「返送」「転送」「一時保管」「破棄」を行っています。
そのため、宅配ボックスが常に埋まっているとか、私物化されてしまうということが起きにくいので、滞留時間を短くする事ができるのです。
フルタイムシステムでは現在、ネットワーク管理によって集められた膨大な利用データにより、マンションの住戸数に対するボックス数の目安を『住戸数の約20%』と算出し、ご提案しております。
例:
30戸:7
50戸:10
70戸:15
100戸:20
200戸:40
オフライン型では滞留時間が長くなりやすい傾向があるため、ネットワーク管理型よりも多めのボックス数を推奨しておりますが、詳しくは営業担当にご相談下さい。
宅配物急増中!21年に72億個
弊社では以前は、『住戸数の約15%』のボックス数をご提案しておりました。しかし、急速に規模拡大を続けるEコマース市場の影響で、宅配便取り扱い個数も拡大を続けており、再配達の増加は深刻な社会問題となっております。
野村総研の調査では、2014年に12.6兆円だった市場規模が2021年には倍増となる25.6兆円に達すると予測されております。前年度からの成長率が110%の計算です。
単純に2014年の宅配便取り扱い個数36.1億個を倍増させれば、2021年には72.2億個でべらぼうな流通量になってしまいます。
正確には過去数年の成長率を参照するに105%程度の成長率ではないかなと予想されます。2021年の宅配便取り扱い個数は49.6億個程度の見込みです。
いずれにせよ、益々宅配ボックスの利用頻度が上がることは間違いありません。宅配ボックス増設をお考えの方はお気軽にご相談下さい。
設置スペース
住戸数に対するボックス数の目安が分かったところで、必要な設置スペースについて解説していきます。例えば、50世帯の場合10ボックスが目安です。
10ボックスの基本構成はS:7箱、M:2箱、L:1箱の3列構成になります。外形の寸法はW1,500mm×D600mm×H1,800mmです。1列の横幅は500mmです。
扉は463mmありますので開くためのスペースも必要ですね。また、エントランスや廊下に設置する際に気をつけなければならないのが消防法です。
避難経路や引越しを行う際の妨げにならないように通路の幅は1.2m確保しなければならないけませんのでお気をつけ下さい。
各ボックスの大きさ
フルタイムロッカーには、S、M、L、LLサイズのボックスがございます。それぞれの内径寸法は以下の通りです。
S(W411mm×D482mm×H247mm)
M(W411mm×D482mm×H526mm)
L(W411mm×D482mm×H1,360mm)
LL(W411mm×D482mm×H1,640mm)
Sサイズはいわゆるミカン箱のサイズです。Lサイズにはゴルフバッグがまるまる入ります。